米田チエさんとの日々
A 見え隠れし始める時「お早うございます、本日もお父さんを宜しくお願い致します。」
『ん?お父さんを』
気にかけながらもお二人を乗せ、デイへ。
「眞理子さん、お早うございます。本日も宜しくお願い致します。」
「皆様、本日も宜しくお願い致します。」
そう返事をされ席に着かれる。
「さあ、今日は何月何日ですか?」
毎朝恒例のクイズ。初日はすんなりと答えられた眞理子さん。
『今日もあっさりかな』
そう考えていると
「もうすぐお盆ですから。」
『あれ、今は10月だけれども・・・』
「そうすると眞理子さん、今は夏ですかね?」
「そうでしょうね、8月の幾日かしら。」
真剣に悩む姿。
『成る程、初日は気を張られていたのか』
そして、何度もこだわりをみせる事柄がある。それは・・・
眞理子さんにとってデイサービスは、夫が行く場所。ご自身は介護施設へ行く必要はないと考えていらっしゃる。
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